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ねこぺんろ その0 ~予備知識編~ [遍路]

お正月にお約束させて頂いた四国遍路のお話をさせて頂きたいと思います。
そもそも、このブログを開設した目的のひとつがこの四国遍路の記録を書き綴ることでもありましたし、自分の記憶がまだ鮮明なうちに書いておかないと危険な気がしてきまして、今日からぼちぼちとスタートしていきます。相変わらずの不定期更新になると思いますし、前にお話ししたように写真の加工も必要ですので、ほんとにのんびりと行きますので、そのあたりはご了承ください。

さて、旅のお話をする前に四国遍路についてある程度の知識を持ってもらう必要があります。今回はこのお話をさせて頂きますので、予備知識がある方はスルーして下さい。ちなみにタイトルの「ねこぺんろ」は、「ねこのぽん」と「ぺんぎんのぺん」さんの遍路行記ですから、このような名前をつけてみました。

「四国遍路」「四国八十八箇所巡礼」、単に「遍路」といろいろと呼び方はありますが、この巡礼は、真言宗の開祖である弘法大師空海ゆかりの88のお寺をお参りするものです。お遍路さん(四国遍路の巡礼者のこと)や真言宗門徒の方は親しみを込めて、弘法大師のことを「お大師さま(さん)」と呼びますが、このお大師さまとご縁を結ぶことが四国遍路の目的です。そしてすべて廻り終えることを願いが結ぶと書いて「結願(けちがん)」といいます。

ちなみにぽんは真言宗門徒ではありません。ですから、お大師さんとのご縁は四国遍路に興味を持ったときに始まったと思います。そのあたりの理由は追々お話しする(しないかもw)として、お大師さまの話を少ししたいと思います。
弘法大師空海.jpg
弘法大師空海は奈良時代の終わりに現在の香川県善通寺市に生まれ、留学生として当時の中国・唐へ渡ります。中国で密教の極意を学び、瞬く間に体得した上で帰国し、その教えを体系立ててまとめあげ、真言宗を開きました。唐で密教を体得したときに師から「遍照金剛(へんじょうこんごう:あまねく照らすダイヤモンドの意)」との号を頂いており、真言宗門徒やお遍路さんたちはお大師さまに帰依するという意味で「南無大師遍照金剛」と唱えます。「南無阿弥陀仏」や「南無妙法蓮華経」などのお題目に当たる言葉ですね。

お大師さまは生まれが四国ということで、四国にはお大師さまゆかりの地がたくさんあります。誕生地に建てられた善通寺、幼年期に万民救済を願って身を投げたと言われる「捨身ヶ岳」、悟りを開いた御厨人窟(みくろと)をはじめ、数々のゆかりの地があります。このひとつひとつが四国遍路の札所であったり、別格20箇所と呼ばれる巡礼の札所であったりします。
ものすごく簡単に説明しましたが、お大師さまが活躍された時代背景とか、どのような活躍をされたのか、興味がある方はネットや本で調べて見てください。たくさん資料がありますから、困ることはないと思います。

ではお寺を廻って何をするのかってところのお話をしたいと思います。
四国遍路に限らず、「巡礼=スタンプラリー」って思ってる人いませんか?
確かにご朱印と呼ばれる印を頂きますが、これが目的ではありません。もちろん巡礼の証として記録に残るものですから、そういう側面があることも否定しませんが、本来の目的はお大師さまとご縁を結ぶことです。ましてや山門のところでポーズをとって写真を撮ることが目的ではありません。北の方の放送局が製作した某番組が企画としてやってましたよね。あの番組大好きですし、四国遍路に興味を持った一因でもありますから、否定はしませんけど、せっかく長い道のりを旅するんですから、なるべく本物の遍路をしたいじゃないですか。少し話がそれました。

札所での作法、お参りの仕方は、次のとおりです。
 ①山門で手を合わせてお寺に入る
 ②手と口を清める
 ③(しなくてもいいですが)鐘を突く
  ※お参り後は「出鐘(=出金・でがね)」と言って縁起が悪いので、お参り前に突きます
 ④本堂でお参りをする (ご本尊さまへのお参り)
 ⑤大師堂でお参りをする(お大師さまへのお参り)
 ⑥納経所でご朱印を頂く
 ⑦山門でお寺に向って手を合わせてから、お寺を出る

④⑤についてはもう少し詳しくお話しします。
お賽銭を入れて、手を合わせるだけでももちろんいいんですが、今回はお経をあげて、納め札という札を納めることにしました。納め札というのは仏様に渡す名刺みたいなものだと考えてください。こちらがその納め札です。
納め札.jpg
昔は木でできた板に自分の名前を書いて、お寺の柱などに打ち付けていたそうで、その名残から、四国遍路で札所を廻ることを「打つ」といいます。今はお遍路さんも増えましたから、みんながそんなことをしてたら、お寺が壊れちゃいますよね。だから紙製の札になったようです。

唱えるお経は次の通りです。
 1.開経偈(かいきょうげ) 1回
 2.般若心経(はんにゃしんぎょう) 1回
 3.ご本尊真言(ごほんぞんしんごん) 3回  ※大師堂では唱えません
 4.光明真言(こうみょうしんごん) 3回
 5.大師宝号(だいしほうごう) 3回
 6.回向文(えこうのもん) 1回
それぞれのお経について知りたい方はググってください。
わりと有名なお経ばかりです。大師宝号が先に出てきた「南無大師遍照金剛」ですね。

これが正式と決まってるわけではなく、いろいろなお経がありますので、何を唱えるかはその人の自由です。まぁ、これが一般的だと思います。たくさんの札所を廻らなくてはならないので、あまり長々と唱えられないという面もありますし。

お経を唱える代わりに写経したお経を納める方法もあります。というか、本来はそちらが正式だそうです。納め札や写経を納める箱はお賽銭箱の横に備えられています。

ものすご~く簡単な説明でしたが、わかりましたでしょうか?
なんとなくわかっていただければ大丈夫だと思いますので、ご安心下さい。

それでは、次回からようやく本編スタートです。(たぶんw)
出発の時の写真を貼っておきます。
車に上に見えるのは同行者ですw 詳しいお話はいずれ本編で。
出発.JPG
タグ:遍路
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